2018-05-17

尾鷲わっぱ〈だしの教室|名古屋〉

作るのやさしい、身体にやさしい〜おだしの教室ねこまんまです。

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100年使える尾鷲わっぱ

曲げわっぱと言えば、日本伝統工芸のひとつで、特にお弁当箱が有名です。デザインの美しさはもちろん、機能性が高くお弁当を安全に美味しく保存できると、改めて見直され今も人気の雑貨となっています。

わたしは曲げわっぱといえば秋田、と思っていたのですが、なんとわたしの地元三重県の尾鷲にも明治時代から続く「尾鷲わっぱ」があると知りました。今回は、三重県四日市市にある「銀峯陶器」さんのサロンで行われる尾鷲わっぱのワークショップに参加して、魅力に触れてきました。

「花三島」の土鍋で有名な「銀峯陶器」さんに新しく出来たサロン「銀峯倶楽部」。こちらでは土鍋の魅力体験を始め、三重県の伝統文化や季節に合わせたワークショップを行っています。こちらで実際に陶器を手にとって購入もできます。

今回は尾鷲わっぱ「ぬし熊」の4代目と一緒にわっぱ作りを体験できるワークショップ。尾鷲わっぱは耐久性が強く建築素材としても使われる尾鷲ひのきを使用し、45もの作業工程を一人の職人で仕上げるわっぱです。1つの作品ができるまで、1ヶ月もの時間がかかります。

ワークショップは、わっぱのフタと底をはめ込む作業と、継ぎ目を縫うのがメインでした。ひのきの香りでとっても癒やされます。模様も美しく、ツヤツヤしたわっぱ。硬い木がこんな風に曲がるんですね。

継ぎ目は、桜の木の皮を使って縫っていきます。縫い目がとても細く大変な作業。目、目が…しかし苦労して出来上がった時は達成感を感じられます♪

「尾鷲わっぱ」を作る過程で使用する素材は、桜の木の皮を始め漆などすべて天然のもので構成されています。接着剤など化学物質は一切なく、天然素材のみのわっぱなのです。孫の代まで受け継がれ愛される理由の1つですね。

みなさん、黙々と作業をしています。かなり集中力が必要で気づけば無言の時間…。写真の左奥が「尾鷲わっぱぬし熊」の4代目さんです。寡黙な職人さんと思いきや、気さくで優しい方でした。ご家族みんなとってもオシャレでステキでした。

4代目に修正してもらい、ようやく完成!すでに愛着が湧いています。

ワークショップに参加する時は、わっぱのままか、わっぱに漆を塗るか、ということの違いが分からなかったのですが、なんと「ぬし熊」さんの尾鷲わっぱは漆を塗っても電子レンジで使えるのです。以外!ビックリ!ですね。ならば、と漆を塗って頂く事にしました。何度も重ねて塗るので、完成まで約1ヶ月かかるとの事。

ワークショップの後は、土鍋ごはんの試食タイム。「銀峯陶器」さんの土鍋で炊いたごはんを頂きました。美味しい佃煮もあり、おかわり必須です。土鍋ごはんの詳細は、またご報告しますね。

そして先日、ついに完成した尾鷲わっぱが届きました!ツヤツヤの漆が輝かしく、使うのがもったいない程です。今回作ったのは小さめの器なので、おにぎりを入れようかなと思います。電子レンジが使えるので、他のわっぱと違いホカホカに温められるから美味しく食べられますね。お菓子やフルーツなどにもピッタリです。

家にあった海老あられを入れてみました。絵になりますね。

漆を塗った「尾鷲わっぱ」を手にした時のしっくり馴染む感じ。とっても大切に使いたい思いが湧いてきました。修理をしながらも100年使えるって素晴らしいですね。

今回のワークショップは、今まで知らなかった三重県発の魅力に出会え、充実した時間を過ごすことができました。

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